2007.12.11 Tuesday

拍手更に続き

「そういえば、堂上教官と小牧教官って図書大時代からの親友なんですよね?」
「そうだね。同期の中では、一番気が合うやつだね」
 今日は篤さんは玄田隊長と外出している。
 そのため、珍しく昼食時に食堂で小牧教官と一緒になった。柴崎と手塚も同席している。
「昔の話とか、聞きたいなぁ」
 すかさず柴崎が甘えた声を出す。
 うわっ。あんた、またそれネタにするんでしょ。その言葉はご飯と一緒にごくりと飲み込んだ。
「昔の話ねぇ・・・」
「例えば。堂上教官の第一印象とか?」
「ああ、それだったら」
 小牧教官はそこで言葉を切ると、あたしを見てくすっと笑った。
 え、何。何で、そこであたしを見て笑う。
 疑問符を抱いていると、小牧教官が話を続けた。
「ほら、あの身長だろ? 笠原さんとは逆の意味でよくからかわれていてさ。見る人が見れば、堂上がかなり鍛えているのは一目瞭然なんだけど。小さいっていう色眼鏡で見てるヤツはさ、イコール弱い・・・みたいに思っちゃうんだよね」
 確かに。最初はあたしも、チビって言っては甘く見ていた。
「それが、柔道の時にさ。あいつ、有段者って黙ってて、賭けしたんだよ」
「賭け?」
「そう。チビってからかったヤツ等相手に、全員を倒したら・・・みたいにね」
「・・・やりそう」
 思わず呟くと、小牧教官も苦笑した。
「もちろん、堂上の勝ち」
「大人気ないなぁ、堂上教官」
「だろ? まあ、それからはからかうヤツもいなくなったけどね。俺もそれで興味を持ったってわけさ」

2007.12.11 Tuesday

拍手の続き・・・?

 エリートかぁ・・・。
 柴崎の言葉のせいで、ついつい篤さんの言動が気になるようになった。
 図書特殊部隊は、総勢五十名前後で構成されており、四・五人の小班にわけられている。通常の哨戒業務や訓練などはこの班毎にローテーションが組まれている。大規模な出動があれば、所謂『適材適所』で班に関係なく割り振られる。
 十数名いる班長の中でも、確かに篤さんは一番若い。それ故、隊長の使いっぱしりのような仕事もさせられるが、どちらかというと隊長直属の遊撃隊のような扱いで、隊長の右腕と称されたりもしている。元々、自衛隊や警察のように階級や年齢による上下関係は厳しくない。隊長クラスも階級の違いはあるけれど横一列のように扱われている。普段は隊長に暴言を吐いたりもしているけれど、その実、きっちりと上下関係はわきまえている。
 今まで、自分のことと班内のことだけで、手一杯だった。隊長の遊び心で放り込まれたようなものだから、他の事など目もくれずにやってきて、ようやく他班との連携だとか、隊全体を見渡せるようになってきた。
 そうやって見て、ようやくわかる。
「・・・堂上教官って、みんなに遊ばれてる?」
「お前が言うな、お前がっ!」
 一番遊ばれているのはお前だと、噛み付かれてしまった。
 まぁ、『王子様』発言で、自分が散々遊ばれていることは自覚している。
「笠原さん、あれは、可愛がられてるって言うんだよ」
「小牧! いらんこと言うなっ!」
「なるほどー」
「お前も納得するなっ!」
「昔ね、もっと面白いことがあったんだよ」
「小牧ーっ!!」
 噛み付いてくる篤さんを放っておいて、あたしは小牧教官から篤さんの羞恥ネタを披露してもらって、大爆笑した。

2007.12.07 Friday

堂郁いちゃらぶ?

 図書隊員の独身寮は、女子寮と男子寮にわかれている。
 名目上は、女子寮は男子禁制で、男子寮は女子禁制だ。そうは言っても、郁も何度も男子寮の主に堂上の部屋へは入っていた。
 同じ班員として、秘密裏に打合せをすることが多かったし、図書特殊部隊唯一の女子隊員である郁が、「集合」と言われればこそこそと出向いていかなければいけないのも必然だった。
 だが、そのときは小牧や手塚といった同班の面々がいたし、玄田や柴崎が一緒だったりもした。
 だから、堂上の部屋で、二人っきりという状況は初めてかもしれない、と郁は固くなった。
 明日は堂上班は休みだ。二人ででかけようという話をしていて、今はその予定を決めている。
「で? 調べてきたのか?」
「あ、はい」
 以前、車搭載のナビゲーションシステムにおろおろとしてしまったように、郁はどうも地図が苦手だ。紙の地図を見ていても、移動するごとについつい地図を回してしまって、いつも周囲に笑われていた。奥多摩の訓練施設で地図とコンパスを渡されて、山中を歩いた。あのときは、地図とコンパスが必要になるような任務が図書隊にあるのか、と疑問に思ったものだ。だが、現に大阪まで決死のドライブを敢行することになってしまった。
 それからというもの、何かにつけて堂上は郁を試すようなことをする。どこかへ行きたいと言ったら、そこまでの移動方法や移動時間などを調べさせる。デートなんだから、普通に楽しませてくれればいいのに・・・。デート中まで『教官』なんだから。
 堂上も郁も、それぞれ運転免許は取得しているが、自分の車は持っていない。だからデートも公共機関を使うことになる。郁は行きたいと言った場所までの移動方法をメモした紙を堂上の前に差し出した。
 ふむふむと恋人ではなく上官の顔で、チェックしている堂上に恨みがましい視線を送る。
「よし、OKだ。じゃあ、明日は十時に駅だな」
「はい!」
 元気よく返事をすると、ふっと堂上も表情を和らげた。
 どきどき見せてくれる、この柔らかな笑顔がたまらない。
 悩殺される・・・と、慌てて視線をそらし、「じゃあ」と立ち上がろうとした。
「もう少し、いいだろう」
 腕を引っ張られて、がくんとバランスを崩す。さっきまでは少し離れて座っていたのに、いつのまにかすぐ隣に引き寄せられていた。
 ち、近い・・・。
 所謂『恋人同士の距離』なのだろうが、免疫の少ない郁には沸騰ものだ。うわー、こんなどきどきしてるの気づかれた、また笑われるっ。
 がちがちに力が入っているのが分かったのだろう、堂上はぷっと吹き出してから、郁の手を離した。
「男経験がないってのが、ばればれだな」
「ほ、ほっといてください!」
 突かれれば突かれるほど、反発してしまう。
「心配すんな。隣だって空き部屋じゃないんだし。こんなところで襲えるか」
「・・・襲うつもりだったってことですか」
「そりゃあ、男だからな。んでもって、お前は女だし」
 ちょっと膨らみが足らんがなーと、物でも触るように胸を撫でられた。
 キャーッと大声を出しそうになったが、寸でのところで堂上の手に口を塞がれた。
「バカが。男子寮で騒ぐな」
 心底焦った声で言われ、郁もその事実を再認識する。そうだった。一応、女子禁制の場所に踏み込んでいるんだった。
「頼むから、もうちょっと男心をわかれ」
「やたらと触りまくるエロ教官のことなんか、わかりたくありません」

2007.12.03 Monday

独立不撓(どくりつふとう)

自分の力だけでやりぬくこと。「不撓」は困難に負けないさま。
どのような困難に遭遇しても、屈することなく自分の力で、自分の意志によって、目標を達成するさま。


その昔、「図書館」と言えば、静かでのんびりとした公共施設だった。
キッズコーナーで遊ぶ子供の声をBGMに、午後の木漏れ日の中で昼寝をする・・・そんな長閑な風景があった。
だが。それは、もう遠い昔。
メディア良化法の施行以来、図書館は日本国内で最も危険度の高い場所となっていた。
特に成化11年の「日野の悪夢」と呼ばれる、日野図書館の襲撃では司書にも死者が出たため、警察や自衛隊よりも危険な仕事だと言われるようになった。
小牧が通う図書大学は、そういった背景の中で設立された大学だった。
人員不足を補うため、卒業後の進路を約束するとともに、本来ならば図書隊入隊後に行われる専門教育を在学中から徹底的に叩き込まれる。学年がすすめば、OJTで図書館での実習も行われることになっている。
本好きだった小牧が、その道を選んだことはごく自然なことだった。

大学内では、司書志望者と、図書隊志望者がはっきりと線分けされたように、二分されていた。
もちろん、図書館員志望であっても、基礎訓練の授業は必須となっている。また逆に、図書隊志望者も座学と呼ばれる講義を受けなければならない。成績は一方に偏りが出るのが普通である。
そんな中、その両方に秀でた者の存在は、学生達の間でも目立つようになってくる。
「チビで悪かったな!」
道場に

2007.11.30 Friday

人にはそれぞれ違った価値観がある。

 病院を出てから、どうやって寮まで戻ってきたのか、ほとんど記憶に残っていない。
 気がついたら、寮の自室にいた。
 よっぽどにやけていたのか。はたまた、よっぽど真っ赤な顔をしていたのか。
 病院から戻った郁が、部屋の入口で立ち尽くしてしまっていたけれど、柴崎は何も言わなかった。
 あれやこれやと突っ込まれるであろうことは覚悟していたのに、郁はふらふらと自分のベッドに倒れ込んだ。
「あーあ。長期ウォッチングが1つ終わったかぁ・・・」
 ぽつりと呟かれたその一言で、自分も柴崎の調査対象だったのだと気付かされた。
「え、それ、何?」
「入隊時からあれだけ毎日、息の合ったところを見せつけられてたんだから。ギャラリーとしては楽しませてもらったわー」
「突っかかってただけなんだけど・・・」
 今、思えば、何て身の程知らずな。
「ことごとく堂上二正のツボを付けるんだから、これが息が合ってると言わず何と言うのよ」

2007.11.26 Monday

図書大の話

・良化法と図書館法ができ、身の危険から辞める人が続出した。不足した人材を補うために10年間だけ開校していた大学
・堂上と小牧は、その最終年度の卒業生(エリート候補生?)
・在学中から、OJTで図書館業務も経験

・堂上、小牧が図書大を志望した理由は?(捏造です)
堂上・・・父が良化法以前の小説を沢山蔵書していた。幼い頃からそれを読んでいた。その頃の方が自由奔放な発想のストーリーだった。体育会系だった堂上は、警察や防大・・・とかいう話も先生からあったが、図書大に決めた?
小牧・・・幼い頃からミステリー好き。あまり残忍な表現のものは狩られてしまうのが悔しくて、図書大志望。頭脳派のため、参謀向き。

・大学の授業
図書館経営論、図書館利用論、図書館サービス論、図書館メディア論、図書館資料論、図書館史学、図書史学、生涯学習論、情報サービス論、情報検索論、専門資料論、資料組織論、自動サービス論、コミュニケーション論、情報機器論、文献学、書誌学など。。。(参考:図書館学の範囲)
あとは、図書大の場合、戦闘訓練・・・もありってことよね?
だとしたら。
防衛学概論、国防論、世界戦争史、日本戦争史、戦略、軍事と科学技術、作戦、陸上作戦、統率、防衛学持論など。。。(参考:防衛学の範囲)
このあたりもやってるよね。
そう考えると、ハードだ。。。

2007.11.24 Saturday

変幻自在10days お題

堂郁かなぁ?

まずはおしまいから
「二度目まして」
その笑顔は凶器
水溜りに架かった虹を飛び越えろ
束の間の関係
いつだって斜め前を向いて
カクシゴト
「最初からわかっていたくせに」
さよならは聞こえない
もう一度はじめから


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http://world.my-sv.net/far/index.html
遥彼方さま

2007.11.23 Friday

孤独十題

ひとりぼっちの君の傍

01. 全部嘘だよ、(その言葉さえも?)
02. 思い出せるのは後ろ姿
03. 違うって叫んでやれたら良かったね
04. 捻じ曲げられた鍵
05. そんな笑顔は認めない。
06. 殻にヒビ
07. 零れた本音は僕が拭ってあげるから
08. 君はこんなにも近くにいるのに
09. そして世界を見失った
10. 本当に、ほんとのところは、

http://uzu.egoism.jp/azurite/index.html
群青三メートル手前

2007.11.22 Thursday

【男の友情で10のお題】

男同士の友情というリクエストから。英語は非常に怪しいです。
日本語、英語、どちらを使って頂いてもかまいませんが、必ずしも日本語は英語の訳になるわけではないです。

【男の友情で10のお題】
01: Do you remember the promise on that day?
  (遠き未来への約束)
02: I feel your back to be reliable
  (陽だまりの背中)
03: Like the dance of flame and ice
  (例えるならば炎と氷のようなふたりが溶け合う理由)
04: Our destined place overflowed with moonlight
  (今宵、月の明るい丘で逢おう)
05: Rondo of the Invincible
  (無敵艦隊の輪舞曲)
06: You never die. After all, I don't allow you to do so
  (死なせたくない奴なんだ)
07: Mad afternoon tea party
  (喧嘩咲く午後)
08: I know your meaning you deceived
  (笑顔で濁した真意だって知ってるさ)
09: Wherever you go, wherever I go, we will be the same place in the future
  (歩む道、辿り着く場所はきっと)
10: Only the blue moon kept an eye on the two
  (お前がいてくれてよかった、本当によかった)


お前がお前を信じなくても
 俺がお前を信じてる、俺がお前の全部を保証してやるよ

http://cute.cd/yggdrasil/index.html
ユグドラシル

2007.11.15 Thursday

上司からの10のお題

1.「お前…やる気あるのか?」
2.「ほらっ、コーヒーやる。」
3.「これを7時までに仕上げてくれ。」
4.「ここは会社だ、ぎゃーぎゃー騒ぐならどっか行け」
5.「ふぅ…やっと終わった。」
6.「これはお前がやる仕事だろう?」
7.「クビにするのも自由だろうが。」
8.「ま、これが現実だ。」
9.「お疲れ様。」
10.「今度どっか行くか。」

http://sky.geocities.jp/truth_of_flower/
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