2008.04.28 Monday

呪縛ぷろっと

・ワイズコーポレーションは、世界を相手に仕事していることもあり、なんだかんだと24時間稼動している。
・情報システム部もその対応のために、夜勤(3人)がある。
・専務と秘書室長は、「ダリューン」と「ナルサス」かな?>無骨と策士


・遥は夜勤の途中休憩(空が白む手前くらいの時間)で11階の休憩室に来ていた。
 会議室やミーティングルームが並ぶ11階は、日中であれば人が多いが、夜になれば人がいない。
 実は、ここは夜景スポットとして、社内では有名。
・コーヒーを飲みながら、まがい物の宝石を眺める。
 レインボーブリッジの上に光る月が、ちゃっちく見える。
・本当の闇夜に浮かぶ月は、あんなに威力があるのにね。
・ぼんやりしていたら、携帯が鳴る。呼び出しだ。
 「はい。星野です」「休憩中にごめんねー。社長室に行ってもらえないかなー?」
 「社長、まだいらっしゃるんですか?」「秘書室から電話来たから、いるんじゃないのかな?」
 「でも、社長室はいつもは織枝さんが・・・」
 「織江君、今、サーバ室でトラブってて。手が離せそうにないんだ。頼む! 僕じゃ、無理!」
・12階にだけは行かないようにしていたのに。
 だが、仕事だ。好き嫌いは言っていられない。
・階段で12階に上ると、秘書室に顔を出す。「情報システム部の星野と申します」
 「こんな時間にすみません」「いえ」
 そのための当直だ。
 「情報システム部は女性にも夜勤させるんですか?」
 「他の部署でも、泊り込みとかされている方はいらっしゃいます」
 「ああ、そうですね。うちの会社、人使い荒いから」
 「でも、社長もこんな時間まで?」「今日は、社長ではなくて・・・」
・社長室のドアを開けると、不貞腐れた光征(専務・社長息子)がいた。
 「社長は、今ミラノに行ってまして。こいつが社長業務を代行してるんですよ。
  こいつ、昔っからクラッシャーだから」
 「誰が、クラッシャーだ!」「じゃあ、再インストール魔」
・「失礼します」光征が席を立ったが、椅子には座らず、屈み込んでキーボードを叩く。
 「座っていいよ」「いえ。大丈夫です」
・「コーヒーでも淹れましょう」「あ、俺にも」
・ひと段落したところに、コトンとコーヒーが置かれる。
 「どうぞ」「すみません」「ミルクとお砂糖は?」「いえ、入れません」
 「直りそうですか?」「起動はしますが、専務が再インストールされたようなので、データが・・・」「消えましたか?」「基本的には保存先はサーバになっているはずです。ですから、その分に関しては問題ないと思いますが、プライベートでローカルドライブに保存されていたものがありますと、バックアップを取ってなければ、消えてますね」
 「光征、バックアップは?」「俺が取ってると思う?」「・・・ですね」
・「あとは、一通り初期設定を行いますので。一時間ほどいただけますか?」
 「わかりました。では、お願いします」
 システム部に電話をかけ、「今から取りに行きますので、社長のIDの再発行をお願いします」
 一旦、社長室を出て、必要なものを4階に取りにいく。
 また、戻って端末操作。
・その間、結局、椅子に座らなかった。
 そんな遥を「へえっ・・・」と光征が見ている。

2008.04.28 Monday

呪縛 裏設定とか

大学時代の同級生から、柳原・柚澤・芳川のワイズ3人組の話を聞く。
遥の母・弥生も同じYだから・・・ってことで、仲が良かったみたいだと。
3人のことを調べるうちに、柳原と弥生が恋人同士だったことを知る。
だが、柳原は山で遭難。遺体は見つかっていないとのこと。
行方不明になった日付を見る限り、遥の父親ではありえない。
その頃は、柚澤も芳川も結婚していたから、失意の弥生を慰めているうちに過ち?みたいな。>遥の想像の域を超えてません
で。遥は勝手に柚澤だと思い込んでいる。
復讐・・・ではないけれど、自分の姿を見せつけてやろうと、ワイズに入社。
(最近は、ちょっと後悔中/意味ないことしてるなー・・・と)
そして。柚澤の息子・光征(専務)と知り合ってしまう。
大きい会社だし、一社員と専務なんて、接点がないから大丈夫だと思っていたのに、仕事で関わってしまった。
好意を寄せられて困ってしまう。>異母兄妹だと思ってるからね
逃げるように、地元のクラス会に帰郷する。
そこで、「でも、誰だって何かしら、縛られてるんじゃない?」という話題になる。
山岳救助やってる貴志に、山につきあってもらう。>柳原が遭難した山(登山経験はないから、ある程度近付いてから眺めるだけ)
その山は、遥が母と暮らした家から、遠くにだが見えていた山。
母が愛したのは、結局、柳原だったのだろうか?
だから、この町で私を生んだの? もしかしたら、柳原が帰ってくるかもしれないから?
遥の本当の父親のことを愛していなかったから、自分には何も言わなかったのだろうか。
「母がわからなくなったわ」
「・・・両方だと思うぜ」
「え?」
貴志は遭難者の家族をたくさん見てきた。遺体が見つかるまでは、「死んだ」と思えないのだ。
そして、遥のことを生んで育てたんだから、遥の本当の父親のことだって愛していたんだろう。
じゃなきゃ、中絶してるさ。
女1人で、子供を育てるってことは、それだけ大変なことさ。
「・・・貴志は、康大のことがあったから、山岳救助隊になったの?」
「んー? 元々、山は好きだったからなぁ」

2008.04.23 Wednesday

月の呪縛 ぷろっと

ワイズコーポレーション
 元々は柚澤と結城の2人で起こしたデザイン・設計の会社。
 (イニシャルYが2人・・・で、ワイズ)
 2人ともデザイナーだったが、経営手腕は柚澤の方があったので、柚澤が社長。
 結城は副社長という肩書になっているが、実質、建築家として現場に出ている。
 現在では、アーキテクチュアル部門と、インテリア部門(雑貨類)、ファッション部門を擁する。
 ショップ展開などもしている大きな会社になっている。
 情報システム課は普通の会社ならば外部委託するところだが、情報漏洩を防ぐために自社で。


星野 遥(ほしの はるか):ワイズコーポレーション情報システム課SE
 田舎育ちの24歳。母が未婚で自分を産んだこともあり、恋愛に否定的。
 仕事柄もあるが、足に大きな傷があるため、普段はいつもパンツスーツ。
 髪もくせっ毛なので面倒臭くて、いつも纏めている。
 母は父親のことを何も言わずに他界したが、柚澤が父親だとつきとめた。
 遥と母は似ていないので、気づかれていない。
 (履歴書の家族欄には、伯母(皐月)の名前しか書いてない)
 最近では「なんでこの会社に入社したんだろう?」と自問中。
星野 弥生(ほしの):遥の母。すでに他界。
 服飾デザイナーを目指していて、航平・悟と同じ美大だった。
 不倫の末、遥を身籠ったので、田舎へ逃げた。
柚澤 航平(ゆざわ こうへい):ワイズコーポレーション社長
 50歳。若い頃は二枚目だったのだろうと思わせるダンディさが残っている。
 月の半分は海外にいるので、日本での業務は光征に任せている。
柚澤 光征(ゆざわ みつゆき):ワイズコーポレーション専務
 社長の息子。28歳。顔立ちは父親似。
 海外で育ったので、英語とフランス語が堪能。デザイナーとしての才能があまりない。
 そのため、社長がやってる業務のサポート的な役割についている。>時期社長予定
桧村 正輝(ひむら まさき):ワイズコーポレーション秘書室長
 光征の幼馴染。「社長にずかずか物を言える」数少ない人間なので、秘書室長をしている。
結城 悟(ゆうき さとる):ワイズコーポレーション副社長、アーキテクチュアル部長兼任
 航平と大学時代からの親友。
 今でも第一線で活躍する建築家。ホールやビルなどの設計を手がけている。
結城 透(ゆうき とおる):ワイズコーポレーションファッション部のデザイナー
 25歳。悟の息子。経営とか興味なし。服飾デザイナー。



1章プロット
・臨海副都心と呼ばれる地域にある12階建のビルで働く遥。
・24時間勤務の情報システム課にいる。夜勤は3名が常駐する。
 女性社員は融通してもらえるが、遥は好んで夜勤をしている。
・ある日秘書室から呼ばれ、社長室に向かった。
・遥1人しか知らないことだが、社長は実父かもしれない。
・社長室には、息子の専務がいた。
・ほっとしつつ、変にかかわりを持ってしまったのが嫌になる。
 会いたくないと思うくせに、どうしてこの会社に入ってしまったんだろう。
・それから、何かと光征がPCをクラッシュさせるようになり、何度も呼ばれる。
 いつの間にか社長室専任になってしまっている。
 電話でも「星野さんをお願いします」と指名されてしまう。
・桧村に「私だって忙しいんです」と抗議するが、「一番わかってるし」とかはぐらかされる。
・ある晩の社長室。
 インストールが終了するのを待つ間に、んーと伸びをしてくるりと椅子を回した。
 レインボーブリッジの上に月がのぼっている。
 普段は、夜景を見ても「偽物の星を見て、何が楽しいの?」と思っているが、つい見惚れる。
・知らずに微笑んでいたのを、桧村に見られる。「なんだ、笑えるんじゃない」って。
・そんな折に、田舎の同級生からメールが来る。
 「小学校が取り壊しになるんだって」「だから、最後にみんなで見送ろうよ」みたいな。
・田舎にもあまりいい思い出がない。距離もあるので、帰るのが面倒だなと悩む。
・また社長室に呼ばれて行くと、桧村だけじゃなく、光征と透もいる。
 えっと躊躇していると、「どう? 彼女?」と値踏みされている。
・「○日は空いてる?」「は?」「だから、○日」「うちのパーティがあるんだよね」
 「透がドレスアップしてくれるから、行かない?」「冗談はやめてください」
 「冗談じゃなくて」「本気なら、もっとやめてください」
・言われた日が、ちょうど「帰ってきて」と言われた日だと思い出し、「用事があります」と断る。
・「え? 何? デート?」「・・・実家に帰るんです」
 「へぇ? 実家ってどこ?」「お土産よろしくー!」
 これで帰らざるをえなくなった。
・もちろん、東京では全国の名品が買えるのだから、誤魔化すことはできるだろうけれど。
 この人たちなら、簡単に見破りそうだ。
・結局、実家に戻ることにした。

2章プロット
・遥が育ったのは、山合の小さな小学校。市町村合併の折に、隣の小学校と合併することとなり、
 遥たちが最後の卒業生となった。下級生もいたが、彼らは合併後の小学校での卒業。
・久しぶりに降り立った駅は、前にも増して小さくなったような気がする。
 自分が都会での生活に慣れてしまったせいだろうか。
・友人が迎えに来てくれていて、そのまま彼女の家に向かう。
 遥が育った伯母の家も、今ではこの町にはない。
・高校はそれぞれ違っているが、町内で顔をあわせることはあった。バスとか電車とか。
 だが、高校卒業と同時に遥は東京へ行き、それから一度も帰郷しなかったから、数年ぶりに6人が揃う。

2008.04.22 Tuesday

月の呪縛

 部屋に入って最初に目に付いたのは、窓の外に見えるレインボーブリッジだった。
 そういえば、近いんだっけ。
 東京湾を埋め立てた土地に立てられた地上二十階建のビル。夜ともなるとどの方角を見ても地上に散りばめられた光が眩しく輝いている。夜景を背に机に座っていた男が立ち上がった。
「ああ、星野君。いつもすまないね」
「いいえ。しばらくお借りします」
「うん。コーヒーでも淹れてこよう。星野君も飲むだろう?」
「ありがとうございます。いただきます」
 隣接する秘書室に向かう男の背を見送って、星野はキーボードを叩きはじめた。

2008.03.13 Thursday

月の呪縛001

 子供は、親を選んで生まれてくることはできない。生まれる場所も、時代も、環境も。子供には選択権はない。
 だが、その子の運命は、生れ落ちた瞬間に決まっている。


     1.

 地上に散りばめられた人口の宝石を見下ろす高層ビルの十五階。窓の外を見下ろして、星野遥はコーヒーを飲んでいた。これから、長い夜が始まる。
「星野君、じゃあ、後よろしく」
「あ、課長。お疲れさまでした」
 声をかけてきた安藤課長に立ち上がって一礼する。他にも数人の社員が安藤と前後して部屋を出て行った。
 ドアが閉まると静寂が襲ってくる。パソコンのモーター音すら、大きな音に聞こえる。月に一・二度、当番制で回ってくる宿直当番だ。システム開発を担当する部署では徹夜組みも出たりしているようだが、保守管理を担当する遥の部署は、よほどのトラブルがない限りは定刻の勤務時間外は、サーバ室の監視のために泊まりこみの宿直以外はぞろぞろと帰っていく。
 不要になった蛍光灯を消して、自分のデスクにあるスタンドだけを灯した。広い部屋の中で、遥のデスクだけがぼんやりと白く浮かび上がった。
 砂糖もミルクも入れないブラックコーヒーをぐっと飲み干してから、さあとパソコンに向かう。遥は宿直が嫌いではなかった。元々、夜更かしは得意であるし、誰にも何にも邪魔されずに、溜まった仕事を片付けることができる時間は必要だ。
 保守管理と言えば聞こえはいいが、要するに何でも屋だ。パソコンが動かない、メールが送れない、ファイルが開かない。コールセンターにかかってくる電話は、時には茶飲み話にまで及んでいて、この会社にもそんな暇人がいるのかと呆れてしまう。今のご時世、パソコンとネットがないと仕事もままならない。自分がトラブルを発生させたというのに、まるでこちらがトラブルを起こしたかのように文句をいうオヤジという人種を「申し訳ございません」と、感情の籠もらない謝罪の言葉で黙らせることなど、もうお手の物だ。コールセンターの電話は定時を過ぎると時間外の応対メッセージに変わる。時々、個人的に内線を鳴らす人もいるけれど、時間外を理由に明日へと回す。
 何の音も聞こえなくなると、ふと心に幼少時代を過ごした深閑とした森が蘇える。
 もう忘れたつもりだったのに、覆いかぶさってくる闇が遥を捕らえて離さない。
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2008.03.04 Tuesday

■廃校になった小学校の最後の卒業生

白峰小学校(白倉小学校がモデル・・・)
・不破 貴志(尚祐のイメージ?)
 ガキ大将。スポーツ万能。頭はそこそこ。
・片桐 仁(進かなー?)
 頭はあまり良くない。スポーツは貴志に勝てなくて、ちょっとライバル意識を燃やしてる。
 でも男子が2人だけなので、仲はいい。
・星野 遥(一応、主役?)
 母子家庭。不倫の子供。父親が誰かは、一切わからない。
 勝気な性格なのだが、自分が反抗すれば、母親が悪く言われるので、口を噤むようになった。
 でも、悔しいので、成績優秀・品行法制を保った。現在は東京在住。
・松岡 由衣(友ちゃんイメージ?)
 今も村に住んでる。母親の美容院を一緒に手伝っている。結婚して子供2人。
 勉強も運動も、何につけても平均点な子。
・柏木 奈緒(山田君イメージ?)
 運動神経がいい。頭は遥といい勝負。リーダータイプ。
 東京にいるけど、遥とはあまり会ってない。(会わなくなっていった・・・かな)
・梶 綾乃
 大人しい子。
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