名前候補:望、朔夜、更夜
・親に「受験受験!」と言われて、家から離れたところにある有名塾に通っている高校2年の女の子。
クラスの他の子は、部活だ恋愛だと青春してるのに。あたしだけ灰色だなぁ。
・元々、もう少し田舎に住んでいた。中学3年の時に父の転勤で東京に来た。
その時は教科書も違うし、進み具合も全然違ってて。授業についていけなくて慌てた。
だけど今は、週に3日も塾に行かなきゃいけないほど落ち零れているわけじゃない。
そんなにガリ勉やっていい大学に入って何になるんだろう?
何のために勉強してるんだか。よくわからないまま受験対策の授業にあけくれている。
・塾が終わって駅までダッシュしないといけない。
終電はもっとあとだけど、20時の電車に乗らないと、その先の乗換線がなくなっちゃうのだ。
塾での友達への「さよなら」の言葉もそこそこに、「うわっ!」と慌てて走り出す。
・でも。体力はあまりなくて、途中でぜーはーと息切れ。
ふと視線の端に、近道になる裏路地が目に入る。
駅から塾に向かうときに、何度か通ったことがある。
逆方向に行ってみたことはなかったけど。同じよね?
家と家との間を縫っているから、街灯なんかはない。ちょっと薄暗いけど平気よね?
・幼少時代を田舎で暮らしたせいか、暗闇を恐れる気持ちは養われなかった。
あ、一応、都会なんだから変質者とか心配したほうがいいのかな?
なんて考えつつ路地を歩いていく。
・そのうち、気が付いたら見たことないところに来ていた。
あれー? どこかで間違えた? まぁ、いいや。もう電車も間に合わない・・・。
・角を曲がると目の前に大きな満月。
うわー、今日は満月かー!と暢気に考えていたけど。
ちょっと待って。何かがおかしい。そうよ、サイズが変!
・月を見上げながら歩いていると、ふいに開けた空間に出た。>ARIAで言うカンポ?
そこに、洋館が建っている。近付いて見ると「君のためのプラネタリウム」と書いてある。
プラネタリウムには見えない・・・んですけど?