■ ■ ■ プラネタリウム
懐かしい。
僕は幼年期のほとんどの時間をプラネタリウムと天文台で過ごした。
両親は都内で会社を経営していたけれど、僕は所謂『おめかけさんの子供』というやつで、母の死後、父親に引き取られた。だが、継母は僕の存在を認めようとはせず、怒った祖父が隠居先の田舎へと連れて行ってくれた。元々、小さな町の大地主だったそうで、町の半分は祖父の名義になっているという噂すらある。母子家庭で慎ましく暮らしていた僕は、両手に余る小遣いなどもらっても使い道を知らなかったし、継母に睨まれて肩身の狭い思いをしながら暮らすくらいならば、野山を駆け回っている方が楽しかった。
隠居した祖父がかねてからの夢だった天文台を作ると言い出した時、当然ながら父は反対したという。確かに荒唐無稽なことだ。だが、結局、祖父が自分で稼いだ財産で何をしようと父には止めることができなかったそうだ。
僕が祖父の家に行ったころには、山の上に天文台とプラネタリウムがあった。眠い目をこすりながら、毎晩、祖父と夜空を眺めて過ごした。
僕は幼年期のほとんどの時間をプラネタリウムと天文台で過ごした。
両親は都内で会社を経営していたけれど、僕は所謂『おめかけさんの子供』というやつで、母の死後、父親に引き取られた。だが、継母は僕の存在を認めようとはせず、怒った祖父が隠居先の田舎へと連れて行ってくれた。元々、小さな町の大地主だったそうで、町の半分は祖父の名義になっているという噂すらある。母子家庭で慎ましく暮らしていた僕は、両手に余る小遣いなどもらっても使い道を知らなかったし、継母に睨まれて肩身の狭い思いをしながら暮らすくらいならば、野山を駆け回っている方が楽しかった。
隠居した祖父がかねてからの夢だった天文台を作ると言い出した時、当然ながら父は反対したという。確かに荒唐無稽なことだ。だが、結局、祖父が自分で稼いだ財産で何をしようと父には止めることができなかったそうだ。
僕が祖父の家に行ったころには、山の上に天文台とプラネタリウムがあった。眠い目をこすりながら、毎晩、祖父と夜空を眺めて過ごした。