■ ■ ■ 良時
影宮君たちが烏森に来てからというもの、良守とは別行動することが多くなった。
妖が現われれば、互いに駆け寄ってきて仕留めるのだけど。
それ以外の時間を、私は一人で過ごしている。
別に喧嘩をしてるとか、そういったことじゃない。
ただ、良守が同年代の男の子と話しているのを見ていると、どこか安心する。それが裏会の子供だったとしても。
良守も、そして多分、私も。
幼い頃から大人の中で生きてきた。もちろん、子供の周囲に必ず大人がいるのは当たり前なのだけど。子供だけの時間をいうものを、ほとんど持たずにきた。
それは正統継承者故のこと。
子供ながらに仕事を持っていたから。仕事のためには修行を欠かすわけにはいかないし、夜の睡眠時間が削られるから、他で身体を休める時間も取らなければいけない。
そのために犠牲になったのは『友達と遊ぶ時間』だった。
近所の子供たちが歓声をあげながら、公園に向かって走っていく。塀の外の楽しそうな様子を窺いながら、家の中で修行をしていた。
私自身、学校で仲良くなった友達に誘われて、一緒に遊びたかったのを我慢していた。
父の遺志を継いで、立派な結界師になる。
自分で決めたことだから、多少のことは我慢できた。
でも、良守は。
今でも正統継承者としての自覚はないし、趣味のケーキ作りも辞めようとしない。
神様の気まぐれで自分の右手に現われた印を、苦々しく見つめていたのは一度や二度じゃない。
妖が現われれば、互いに駆け寄ってきて仕留めるのだけど。
それ以外の時間を、私は一人で過ごしている。
別に喧嘩をしてるとか、そういったことじゃない。
ただ、良守が同年代の男の子と話しているのを見ていると、どこか安心する。それが裏会の子供だったとしても。
良守も、そして多分、私も。
幼い頃から大人の中で生きてきた。もちろん、子供の周囲に必ず大人がいるのは当たり前なのだけど。子供だけの時間をいうものを、ほとんど持たずにきた。
それは正統継承者故のこと。
子供ながらに仕事を持っていたから。仕事のためには修行を欠かすわけにはいかないし、夜の睡眠時間が削られるから、他で身体を休める時間も取らなければいけない。
そのために犠牲になったのは『友達と遊ぶ時間』だった。
近所の子供たちが歓声をあげながら、公園に向かって走っていく。塀の外の楽しそうな様子を窺いながら、家の中で修行をしていた。
私自身、学校で仲良くなった友達に誘われて、一緒に遊びたかったのを我慢していた。
父の遺志を継いで、立派な結界師になる。
自分で決めたことだから、多少のことは我慢できた。
でも、良守は。
今でも正統継承者としての自覚はないし、趣味のケーキ作りも辞めようとしない。
神様の気まぐれで自分の右手に現われた印を、苦々しく見つめていたのは一度や二度じゃない。
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