■ ■ ■ 確かに恋だった03
好き
嫌い
好き
嫌い
子供の頃によくやった、花占い。
花が可哀想だと諌められたこともあったけど。
つい、なんとなく。
土手に咲いていた姫女苑を手折っていた。
細く小さな花弁を1枚ずつ千切っていく。
帰ってくる
帰ってこない
帰ってくる
帰ってこない
待つ
待たない
待つ
待たない
段々と考えが否定的になっていく。
小さな花に呪いでもかけているような気がしてくる。
残りの花弁が少なくなってくると、千切る前に先読みしてしまう。
あと、5枚。
―――ということは。
はあっと、そこで千切るのを止めた。
二者択一なのだから、奇数枚数が残った時。
次の1枚と最後の1枚は同じカード。
くるくると茎を回せば、残った花弁が円を描いて。
残像で、あたかも花弁が全部あるように見える。
そんなのは、欺瞞だとわかっていても。
結果に納得できなかった。
「・・・・・諦める?」
誰に問うでもなく呟く。
でも、呟いた瞬間に、楽しかった思い出ばかりが脳裏に蘇える。
まるで、諦めるなと言われているようだ。
手を止めて、残った5枚の花弁を見つめる。
ごめんね。酷いことしちゃって。
そっと花弁を撫でてから、端の1枚を千切る。
好き、嫌い、好き、嫌い・・・
「やっぱり、好き!」
ズルいけど。
最後の1枚とともに、塞いでいた心まで吹き飛ばす。
「もう、帰らないと。コナン君がお腹空かせて待ってるわ」
立ち上がった蘭の頬を、風がざあっと撫でていく。
土手に咲いた姫女苑は笑うように揺れながら、歩き出したその背中を見送っていた。
嫌い
好き
嫌い
子供の頃によくやった、花占い。
花が可哀想だと諌められたこともあったけど。
つい、なんとなく。
土手に咲いていた姫女苑を手折っていた。
細く小さな花弁を1枚ずつ千切っていく。
帰ってくる
帰ってこない
帰ってくる
帰ってこない
待つ
待たない
待つ
待たない
段々と考えが否定的になっていく。
小さな花に呪いでもかけているような気がしてくる。
残りの花弁が少なくなってくると、千切る前に先読みしてしまう。
あと、5枚。
―――ということは。
はあっと、そこで千切るのを止めた。
二者択一なのだから、奇数枚数が残った時。
次の1枚と最後の1枚は同じカード。
くるくると茎を回せば、残った花弁が円を描いて。
残像で、あたかも花弁が全部あるように見える。
そんなのは、欺瞞だとわかっていても。
結果に納得できなかった。
「・・・・・諦める?」
誰に問うでもなく呟く。
でも、呟いた瞬間に、楽しかった思い出ばかりが脳裏に蘇える。
まるで、諦めるなと言われているようだ。
手を止めて、残った5枚の花弁を見つめる。
ごめんね。酷いことしちゃって。
そっと花弁を撫でてから、端の1枚を千切る。
好き、嫌い、好き、嫌い・・・
「やっぱり、好き!」
ズルいけど。
最後の1枚とともに、塞いでいた心まで吹き飛ばす。
「もう、帰らないと。コナン君がお腹空かせて待ってるわ」
立ち上がった蘭の頬を、風がざあっと撫でていく。
土手に咲いた姫女苑は笑うように揺れながら、歩き出したその背中を見送っていた。
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