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2008.06.30 Monday

猫と恋と?

■屋根の上の猫径(ねこみち)
●プロローグ
独身・一人暮らしの女が猫を飼うと、「もう結婚は諦めたんだな」って周囲には見えるそうだ。

25歳、独身。
アパート暮らしじゃなく、一戸建てだけど、一人暮らし。
バレーボール部では優位だった170cmの長身も、今じゃ女っ気を失くす最大の要因になっている。
母は幼い頃に亡くなって、父と兄という男所帯で育ったせいか、かなり男勝り。
女子高生までは、さすがに制服だったからスカートを履いていたけど。
今じゃ面倒でパンツスーツが定番になってしまった。
「響」なんて名前もあって、あたしが男か女かを賭けるバカ供までいた。

女の子らしい可愛いさなんて、持ち合わせていないし。
この体型でぶりっこやっても似合わない。

恋愛なんて、早々に見切ってしまってた。

まだ、結婚云々を煩く言われる年でもないけど。
就職して3年目ともなれば、第一の「結婚ピーク」らしくって。
会社の同期や、大学の同級生が、ちらほらと結婚し始めた。

コンパだ、デートだと、忙しくしている周囲を見ていても、いまいち、ノリが悪かった。
それで、いいと思っていた。
あの日までは。


●001
「今日は、全国的に晴れるでしょう。梅雨の中休みとなりそうですね」
つけっぱなしのテレビから、お天気キャスターの声が聞こえてきた。
梅雨だから仕方ないのだけれども、週末ごとに雨が降っていて、布団もまともに干せなかった。
じっと天気予報に集中し、この晴れ間が明日の午前中まで続くでしょうという予報に聞き入った。
「・・・・・よし、信じたからね」
テレビに向かって呟くと、ぱたぱたと二階へと向かった。

都内二十三区内で、贅沢にも庭付き一戸建て。
とは言っても、築四十年ほどの古い木造二階建て。ぎしぎしと鳴る階段を上って、部屋のドアを開けると、更に窓も開け放つ。そこはちょっとしたベランダになっていて、物干し竿がかけてある。
竿を一度拭いてから、布団をかけた。
ベランダの柵をまたぐと、瓦葺の屋根に降りることができる。

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